イソトレチノイン、治験準備中

「イソトレチノイン」
神経芽腫の医療で、欧米では20年以上も前から、再発を少なくするとされ、標準治療が終了した後に、分化誘導療法として用いられていますが、日本では使えないドラッグ・ラグです。

 

 


この度、2022年6月8日付、医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議※1)にて、開発に手をあげてくださっていた3社のうち、1社が治験準備中との情報が公開されました。
<第Ⅳ回要望募集> 000947720.pdf (mhlw.go.jp)

イソトレチノインに対しては、日本小児血液・がん学会から 要望 が出され、長い年月をかけて、ドラッグ・ラグ解消にご尽力くださり、感謝の念に堪えません。

当会でも、会を立ち上げた2014年と2019年に、厚労省に要望書を提出しました。
会員の皆様には、要望書にはたくさんのメッセージをいただき、またアンケートにご協力いただき、ありがとうございます!

また、国立がん研究センターで2018年から3年継続して開催された「小児がんのための薬剤開発を考える」意見交換会では、医療者、製薬企業、PMDA、行政、2019年からは当会も参画し、日本の小児がんの薬剤開発、未承認薬、ドラッグ・ラグについて議論を重ね、イソトレチノインの必要性も訴えてきました。現在も後身の小児がん対策国民会議で、小児がんの薬剤開発促進のための政策提言を目指しています。

 

イソトレチノインは、9割のお仲間が個人輸入で内服している薬です。
しかし、個人輸入であるために、高額なため途中で内服を断念した。用量の違う物が届いた。など、また、副作用についても正しい情報が得られず、すべてが自己責任で内服しているのが実情です。(2019年.アンケートより)

治験が開始されてから患者に届くまでには、数年を要しますが、日本で承認されれば、神経芽腫の医療でデータが構築されて、安心して安全に治療が受けられます。
数年が少しでも早くならないのか。。。これまで会員の皆さんと一緒に声を上げてきたように、暗中模索を続けたいと思います。
引き続きよろしくお願いいたします。

先にお知らせした署名活動も、小児がん医療の向上の追い風となるように、啓蒙活動に努めていきたいと思います。

 

小児がんを取り巻く環境改善を目指すプラットフォーム 「小児がん対策国民会議」が本格的に稼働
小児がん対策国民会議の設立_本格稼働(1015配信) .pdf
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